弁護士大久保康弘のブログ

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隠れ社寺探訪記(4) 奈良 喜光寺

隠れ社寺探訪記、4回目の今回は奈良市の喜光寺です。

第一回の東明寺などは本当に隠れた場所にあるといえますが、今回の喜光寺は知名度こそ低いものの、奈良市内の交通量の多いメインルートに沿った場所にあり、隠れてはいません。その意味で「隠れ社寺」と呼ぶには多少抵抗がありますが、知名度が低いことからここで取り上げることにしました。

 

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この地図にもあるように、近鉄尼ヶ辻駅から歩いて行ける場所にあります。

行基菩薩の涅槃の寺、蓮の花と小さな大仏殿がある「喜光寺」

 

訪問したのは2017年6月24日です。

ここは蓮の花で有名ですが、今回は奥にある弁天堂が特別に開扉され宇賀神さんが拝観できる(8月16日まで)というので足を運んでみた次第です。

法相宗の寺院で、721年に行基により創建されたと伝わっています。

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これは2010年に再建された仁王門。

仁王門をくぐると重文の本堂があります。

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本堂は室町時代に再建されたもの。もともとの建物は試みの大仏殿と呼ばれています。

 

ご本尊の阿弥陀如来。どっしりとした重量感があります。

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 さてここからは境内の蓮をご覧ください。

 

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 本堂の裏側に回ると弁天堂があります。

  

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中にいらっしゃる弁天さんと宇賀神さん。

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さて喜光寺から5分くらい歩くと菅原天満宮があります。菅原道真公の誕生地だと言われています。

 

菅原天満宮ホームページ

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 ここでは6月25日に菅公誕生祭「鷽替神事」があります。明日ですね。

 

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近くには、菅原道真が産湯を使ったとの伝承のある堀がありました。鴨がいました。

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大阪弁護士会のブログに記事を書きました

 

大阪弁護士会のブログ「弁護士の放課後 ほな行こか~」に記事を書きました。

 

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法律相談で気をつけていること | 弁護士の放課後 ほな行こか~(^o^)丿

 

今回は法律相談などで、よりよいコミュニケーションを図るにはどうしたらいいか、分かりやすく伝えるにはどうしたらいいか、について書きました。

隠れ社寺探訪記(3) 長野県の国宝建築 大法寺と仁科神明宮

隠れ社寺探訪記、3回目の今回は長野県の大法寺と仁科神明宮を紹介します。

長野県には国宝の建造物が5件あります。このうち、松本城善光寺知名度が高く、多くの方が訪れますが、他の3つはあまり知られていません。安楽寺八角三重塔、大法寺、仁科神明宮の3つなのですが、その名前を聞いても、行かれた方は少ないでしょうし、そもそもどこにあるのか分からない方が多いのではないでしょうか。

 

安楽寺は2010年、大法寺には2014年、仁科神明宮には2015年に訪問しました。

いずれも長野でフィギュアスケートの大会(2010年と2014年は全日本、2015年はNHK杯)があり、その観戦の合間に立ち寄ったものです。

今回は大法寺と仁科神明宮をご紹介します。

 

まずは大法寺。ここは上田から青木村行のバスに乗って行きます。昔は鉄道が走っていたようですが、1938年とかなり以前に廃止されており、痕跡はありません。

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20分ほど乗った当郷で下車。少し山側に上がっていくとやがて石段が見えてきます。

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そして国宝の三重塔が見えてきます。

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この塔は鎌倉末期の建立で、「見返の塔」とも呼ばれています。

私以外に誰もいない境内は静謐な雰囲気でした。

奥から見た三重塔は屋根の反り返りが美しい。 

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さて一方の仁科神明宮ですが、ここは情報がかなり少なく、場所は信濃大町の近くと判明したものの、どうやって行けばいいのかがよく分かりませんでした。

  

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長野からは、まずは篠ノ井線で明科駅まで行き、駅前から出ている池田町コミュニティバスの正科北行きに乗ります。観光客がまず乗らない路線なので、乗車した時に運転手さんにどこまで行くのか聞かれました。

 バスは池田町の中心部を進み、20分くらいで終点の正科で下車。なぜここが終点なのかというと、そこから先は自治体が池田町から大町市になるから、という理由のようです。

 ここからは少し登り坂を上がりますが、さほど遠くはありません。

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少し歩くと深い森に包まれた神社の境内に入ります。 

 

 

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ここは私以外にもマイクロバスで来られた方がいらっしゃいました。

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 帰りのバスですが、同じルートで帰るバスは1時間半くらい待たなければならないので、大糸線安曇沓掛駅まで行き、そこから帰ることにしました。結構距離はありますが、はじめは下り坂、後は平坦な道なのでそれほどつらくはなかったです。

 

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素晴らしい北アルプスの風景を楽しみながら駅まで30分程度の道を歩きました。

 

ほたる工房総会

6月18日、神戸市の生田神社会館にて、ほたる工房の総会が開催されました。

ほたる工房は、病院に長期入院されている患者さんに、アートによるささやかな楽しみのひと時をお届けする活動を行っているNPOです。私も監事として参加させていただいています。

総会自体は理事による報告や、決算や予算の承認などを行いますが、ほたる工房の活動を皆さんに知っていただくため、総会に合わせて落語会とミニコンサートを行っています。

まずは桂そうばさんの落語。

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来られていた子供さんたちも爆笑でした。

 

続いてはラ・プリマヴェーラ&今岡稜太のステージ。

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フルート吉本育美、ピアノ高木理枝子、ドラム今岡稜太の3名のユニットで、リベルタンゴ、ムーンリバー、遥かなる影など、軽いジャズからタンゴまでの幅広いレパートリーを聞かせてくれました。 

 

 ラストは情熱大陸。これは動画をお楽しみください。


ラ・プリマヴェーラ&今岡稜太 情熱大陸

 

この総会+落語会、ミニコンサートは来年も6月に生田会館で開催する予定です。

カルメンマキ&OZの「六月の詩」

今年の6月は梅雨に入っても雨があまり降らず、かといって暑くもならず、朝方など寒くさえ感じる日が多かったのですが、今日は暑くなりました。朝早くモーニングセミナーに行きましたが、ちょうどいい感じの気候でした。人の数倍汗かきの私には、とてもありがたい気候になっていますが、来週後半からは雨になるような予報が出ています。

 

さて、6月になって聴きたくなるのは、カルメンマキ&OZの「六月の詩」。

カルメン・マキ&OZ

カルメン・マキ&OZ

 

1975年にリリースされたこのアルバムは、日本のハードロックの金字塔ではないでしょうか。その記念すべき1曲目がこの「六月の詩」です。

 

YouTubeにはこんなバージョンがありました。 


カルメンマキ&OZ 6月の詩

 うーむ、これはピアノが入ってないな。

 

私はこの年代の日本のロックバンドの中では、このカルメンマキ&OZを高く評価しています。実際、今なお聴いて飽きることがありません。

このバンドの魅力は、本場の英米にない個性があったからではないでしようか。

まず、ヴォーカルが女性のハードロックがそもそも珍しい。世界的にみてもマギー・ベルやヴィネガー・ジョーのエルキー・ブルックスくらいしかいないと思われます。

 

またキーボードがかなりの比重を占め、パープルやユーライアヒープを彷彿させるところもありますが、ピアノが曲の骨格を作り、抒情性を前面に出しているところがそれらのバンドにはない個性です。

 

この「六月の詩」も、ピアノのコード弾きから始まり、そこにメロトロンのフルートが重なるというイントロが実に素晴らしい。その後もメロトロンは使われていますが、奥ゆかしく鳴っているのがほんの少しだけ残念です。

 また、正規のライブ盤での演奏では、ピアノは入っているのですが、さすがにメロトロンはなくて、フルートのフレーズをギターで弾いています。

 

このファーストにはOZの代表曲である「私は風」も収録されており、「Image song」も含め大作が3曲も収録されているのがプログレ好きには堪えられません。

 

隠れ社寺探訪記(2) 奈良・南明寺

シリーズ第2会の今回は、奈良県奈良市の南明寺です。

奈良市といっても奈良市の中心、近鉄奈良駅からは車で30分以上かかる場所で、柳生に着く手前の阪原という集落にあります。

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私が訪問したのは2011年3月12日でしたが、ここを訪れた日付は忘れることはないでしょう。東日本大震災の翌日でした。東北や東日本は大変な一日の続きだったと思いますが、関西は良く晴れた静かな一日でした。

 

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普段は非公開の寺院ですが、この日から2週間だけ特別公開されていたのでした。

私が一番に拝観したようで、内部を一人でゆっくり見ることができました。

 

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この南明寺は真言宗御室派の寺院で、現本堂(重文)は鎌倉中期の建築と推定されることから、創建も鎌倉時代のことではないかと考えられています。

  

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道内には薬師、釈迦、阿弥陀の三如来が安置されています(いずれも重文、平安時代)。

画像は下のものしか見つかりませんでした。

 「奈良 南明寺 仏像」の画像検索結果

板の光背は、前回ご紹介した東明寺の薬師瑠璃如来の光背と似ていますね。

 

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狭い敷地には鎌倉時代の宝篋印塔、室町時代十三重石塔があります。

 

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帰り道にに円成寺に立ち寄りました。ここも奈良の中心部からは少し離れていますが、国宝もあり参拝者も多く、この日も何人か参拝の方が来られていました。

 

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隠れ社寺探訪記(1) 奈良・東明寺

あまり知られていない寺社を訪ねるのが好きです。細い山道を歩き、ようやくそれらしい場所にたどり着き、山門をくぐった時の感慨はいつまでも記憶にとどめておきたいものです。

そんな思いから「隠れ社寺探訪記」と名付けたシリーズを始めることにしました。

第一回は奈良県大和郡山市の東明寺を取り上げます。訪問したのは昨日、2017年6月10日のことです。

寺院のウェブサイトがありますので貼り付けておきます。

toumyouji.com

 

通常は拝観には予約が必要なのですが、6月1日から15日までは予約なしで拝観できるということを、4月17日付日経新聞の夕刊で知りました

10日の土曜日は好天に恵まれたこともあり、訪ねてみることにしました。

 

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場所はこの地図で分かるように、あじさいで有名な矢田寺に近く、法隆寺の北にある矢田丘陵の中腹に位置します。この矢田丘陵には、南から松尾寺、矢田寺、東明寺と3つの寺院があり、矢田寺まではバスも走っていますが、この東明寺へは途中の横山口で下車して30分以上歩かなければいけません。一応、寺までは車道があり駐車場もありますが、小型車で何とか行ける程度の道です。

歩いていく場合、途中までは民家もあり、それほどきつい登りではありませんが、最後の方は急な坂になります。

駐車場から少し上がると山門があります。ここへは石段が残りますが、写真でご覧の通り、かなり崩れかけているので注意が必要です。

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山門を入ると整備された石段があり、そこを上がると本堂が見えてきます。

  

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東明寺は高野山真言宗の寺院で、舎人親王勅願寺、創建は持統天皇の御代693年とのこと。

 

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本堂内中央には、ご本尊である重文の薬師瑠璃光如来がおられます。平安時代のもの。結構インドの血が濃い如来様です。

 

 

「東明寺 仏像」の画像検索結果 

そして厨子の左右に十二神将

その左右に毘沙門天と吉祥天立像。ふくよかな吉祥天です。

奥の別の間には、深沙大将不動明王役行者の像がありました。

小さい本堂ですが、見事な小宇宙を形成していました。

私が訪れた時は私一人だったので、この小宇宙を独占することができました。

 本堂の全景はなかなか撮影が難しかったのですが、少し横から撮ると何とか全景が収まりました。 

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境内には鎌倉時代の七重の塔があります。

 

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ここからは矢田寺に行く道(歩行者のみ)、があり、歩いて行かれる方もいらっしゃいましたが、私はここだけにして帰りました。 

さてこのような限定公開の寺院や、場所が辺鄙なのであまり知られていない寺院も年の功でいろいろ訪れてきて、結構な数になりましたので、自分自身の覚書も兼ねて、このシリーズを続けていきたいと思います。