弁護士大久保康弘のブログ

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隠れ社寺探訪記(5) 大阪市・正圓寺

隠れ社寺探訪記、5回目の今回も、大阪市内にあり、場所的には近くて、行くことが全く困難ではない場所にある正圓寺を紹介します。ただ、そこにある仏像は非公開なので、その意味で隠されているといえます。

今回、ここを訪れるきっかけとなったのは、大阪市が非公開文化財を特別公開する試みをシリーズで始めたと新聞報道があったことでした。

 

www.asahi.com

 

第一弾の辰野ひらのまちギャラリーでの展示は、事務所から近くであったにもかかわらず、残念ながら見逃してしまいましたが、第二弾の正圓寺は見逃すわけにはいきません。何とか時間を作って見に行きました。7月9日から11日までの3日間の公開だったので、残念ながらすでに終了しています。

 

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南海本線天下茶屋から東へ、商店街を歩いて行くと阪堺線の北天下茶屋駅に出て、車の通れないような細い商店街をさらに歩くと小高い丘聖天山の下に着きます。

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 石段を上っていくと、門前に一願不動があります。

  

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 山門を入ると鳥居が。神仏習合です。

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聖天堂。この奥に聖天歓喜天さまが。 

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ただし歓喜天さまは残念ながら公開されませんでしたが、中には今回公開された異形の仏像群が。

圧巻は天河弁財天曼荼羅と九曜星。

 

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天河弁財天曼荼羅は、普通は弁天さまの上に蛇の宇賀神さんが乗っているのですが、弁天様自体が蛇で、かなり異形の仏像です。

九曜星は、日月火水木金土の七星に加えらご羅喉(注・偏は目)と計都の二星を加えたもの。インド由来のようです。

 

仏欲が満たされたところで裏の奥の院へ。ここもまた妙なものを祀っておられます。

探偵ナイトスクープでときどき紹介される「パラダイス」のような場所です。

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驚くのがこの「精霊」。いったい何を祀っているのでしょうか。

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 この「魔法大僧主」に至っては、ハリーポッターかよ、と言いたくなります。

 

 お寺さんにこれらの由来を尋ねたところ、これらは何なのか、誰が持ち込んだのか分からないということで、結局のところ謎のままに終わったのでした。

 

この大阪市文化財公開、次回は住吉東東大寺とのことです。 

 

 

夏に向けて

6月30日は今年前半の締めくくりということで、夏越の大祓があり、私もお初天神にて茅の輪くぐりをして、今年前半を総括し、今年後半の安全を祈願しました。

  

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さて翌日から7月に入り、朝飲むコーヒーもホットからアイスに変わるなど、夏向けの生活様式に変わりましたが、第一週は結構いろいろ忙しく濃い一週間となりました。

 

1日の土曜日は休養しましたが、2日からはほぼ毎日何かしらの行事があり、かなりきついスケジュールとなっていました。まず2日には先日ブログに書いたように、関大アイスアリーナでエキシビジョンがありました。宮原の復帰ということでテレビでも報道されており、観客席が写った際に写っているはずの場所にいたのですが、録画の圧縮のため顔がぼけておりよく分かりませんでした。

 

火曜日には天王寺のバリタワーホテルで倫理法人会の新入会員オリエンテーションに出席。ここはパセラリゾーツというカラオケがあったり、リムジン女子会などの女子会を売りにしているホテルで、そんなホテルが天王寺にあるとは知りませんでした。

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水曜は大阪商工会議所の「ふらっと」に参加。1950年代生まれの代表者という参加条件でしたが、なかなか話がはずんで有意義なものとなりました。

 

木曜は福岡県弁護士会広報委員会との交流会。Facebookにもあげた写真ですが、このように中央公会堂が見える、3方がガラス張りの会議室が大阪弁護士会にあります。

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終ったのは9時でしたが、次の日の朝にモーニングセミナーがありとんでもなく早いので、近くのカプセルホテルに泊まりました。

金曜日の朝は5時に起きてモーニングセミナーに出席。午後はグランキューブ大阪で医療セミナー。

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脳の外傷性障害についての画像による立証がテーマで、冒頭は少し寝てしまいましたが非常に興味深く聞くことができ、有益でした。

 

まだ梅雨はあけませんし、九州や山陰では豪雨による被害が出ており心配されますが、夏に向けていろいろと態勢を整えて行きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

斉藤美奈子「文庫解説ワンダーランド」

私が文庫本というものの存在を知ったのは中学生の頃でした。その前には親に買い与えられた子供向けの本や、子供向けの世界の文学を読んでいたのですが、自分で本屋に行くようになると安いこともあって文庫本に目が行くようになりました。

この当時は、新潮文庫、角川文庫、岩波文庫創元推理文庫、というくらいしかなかったのですが、ちょうど講談社文庫が創刊されたのがこの頃だったと記憶しています。

文庫には「解説」がついており、多くの場合そちらを先に読んでから本文へ、というか解説だけ読んでそのままにしておいた本も多かったと記憶していまいます。

その解説にスポットをあてて1冊の本にするという斉藤美奈子さんらしいアイデア商品がこちら。

 

文庫解説ワンダーランド (岩波新書)
 

 ただし、取り上げられた文庫本は、日本の近代文学がほとんどで、それ以外はサガン、チャンドラー、シェイクスピア、バーネットくらいで、著者の得意分野に偏ってしまったきらいがあります。

 

しかしここでも書かれていますが、伊豆の踊子や雪国のような作品が、なぜ小中学生の教科書に載っているのか、大人になってから改めて考えるとよく分かりません。こられは明らかに性的なことが主題となっているからです。

そして面白いのは文庫解説もやはりその点には触れていないことです。

「実際にはどういう話なのかには全く触れずに、適当な評価をする」という練習のための教材なのでしょうか。

 また「走れメロス」も友情を高らかに歌い上げるものではないという指摘、小林秀雄の解説は純文学の解説と同じだという指摘も頷けます。

これらの近代文学の名作は全く一筋縄ではいかないものだ、ということが解説から浮かび上がってきたのが面白いところでした。

 

 

関大アイスアリーナのエキシビジョン

7月2日の日曜日、高槻市にある関大のアイスアリーナで教育後援会70周年記念式典とエキシビジョンが開催され、行く機会をいただいたので行ってきました。

JR高槻駅からバスで20分ほど、摂津峡の西口で下車すると関大のキャンパスがあり、中の道を左に折れて階段を下りていくとアイスアリーナが見えます。

 

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この階段は高橋大輔のドキュメンタリーなどでしばしば出てきますので、ご記憶のある方もいらっしゃるかも。

 

これが一度は見たかった関大のアイスアリーナです。

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アイスアリーナ内部には、このように関大出身で活躍した選手のパネルがあります。一番左は佐藤久美子コーチ、一番右は佐藤春夫コーチです。

 

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1時間ほどの式典では、橋本聖子参議院議員のスピードスケートや、高橋大輔のスーツ姿での滑りとかみまくりのスピーチがあり、案外楽しめました。

その後休憩を挟み、フルート、バイオリン、ピアノの三重奏があり、いよいよエキシビが始まります。

 

出演者は関大に在学中の宮原、中村優の他、将来は関大に進学するであろう本田真凛、太一、望結、沙来の4きょうだいをはじめとして、白岩優奈、紀平梨花など濱田美栄コーチ門下生勢ぞろいというメンバー。織田信成は出ると思っていたのですが出ませんでした。本田望結は天国への階段スパニッシュギターソロバージョンで演技していました。紀平はこの前ファンタジーオンアイスで演じていたのと同じシンフォニー。

 

最後の4人に入る前に製氷タイムで休憩があり、体を動かすべくアリーナの外に出てグラウンドを見てみたら、誰か陸上の練習をしているな、と思ったらよく見たら宮原がアップしていたのでした。

 

白岩優奈の「亜麻色の髪の乙女」は、ジャンプのタイミングがあっておらず心配。

真凛は前のSPのスプリングソナタビートルズ中村優はエリナー・リグビーでいずれもいい演技でした。

さて大トリは宮原。ケガで四大陸、世界選手権を欠場しましたが、その後、人前で滑るのは今日が初めてだということでした。

翼をください(英語版)」をフルート、バイオリン、ピアノのアンサンブルの生演奏で滑りました。ややジャンプにキレを欠いていましたがまずは順調な回復ぶりを示していました。

本日ただ一人のアンコールがあり、ホルストの火星でステップを披露し、大きな拍手に包まれていました。 

 

演技前の記念撮影。

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 演技後の記念撮影。

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なおこのエキシビジョンは宮原の復帰ということで、夜のスポーツニュースでも放映されていました。楽しいエキシビジョンを見る機会を与えていただき感謝しています。 

 

 

 

津島佑子 火の山-山猿記

 久し振りに読書の記事です。

火の山 山猿記(上) (講談社文庫)

火の山 山猿記(上) (講談社文庫)

 
火の山 山猿記(下) (講談社文庫)

火の山 山猿記(下) (講談社文庫)

 

 上下巻合計で1200頁以上ある超大作。ウィキペディアにこの作品の項目がありますが、かなり適当な内容で、まあ別れる理由ほどではないにせよ、通読した人は少ないのではないかと思います。そのくせ朝ドラ「純情きらり」の原案となったので、買ったのに読めなかった方も多いのではないでしょうか。

私はたまたま長い小説が読みたくなり、ブックオフで買って部屋に積んであったこの本を読むことにしたのですが、案外面白く途中で挫折することはありませんでした。

作者は太宰治の娘ですが、自分の母方の一族をモデルにしており、有森勇太郎、笛子、杏子、桜子のきょうだいを中心とした歴史を、勇太郎の回想録を中心にしながらも、最初から最後まで一つのテキストというものではなく、勇太郎の父の富士山に関する叙述など、さまざまなテキストが重層的に重ねられ、またその一つのテキスト内でも途中で話者が変わるなど、いろんな旋律が重なり合ったような描写がなされています。

そのあたりは混乱する人もいると思いますが、私はむしろ退屈せずに済みました。

著者の父である太宰をモデルにしたと思われる画家も出てきます。松本竣介の友人として描かれているところが面白いです。

この時代らしく、若くして死を迎える人物も多く出てきますが、それが対照的に生きている人物を照らしているところも読みごたえがあります。 

 

宝塚記念

日曜日は、梅田グランフロントでの「世界を変えたレコード展」を見てから阪急で仁川に移動し宝塚記念を見ました。

パドックでのキタサンブラックサトノクラウンf:id:okubolaw:20170626223318j:plain

 

 

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 スタートして外枠のキタサンブラックは先頭に立てず、3番手でレースを進めました。

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 直線キタサンブラックは全く伸びず、一方サトノクラウンは早めに抜け出して完勝。

 

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うーん、キタサンブラックの敗因は、いつの間にか馬が逃げることが快感になってしまい、逃げなければストレスがかかってしまうようになったこと、3番手でも結構速いペースだったのでバテてしまったこと、ではないでしょうか。

世界を変えたレコード展

日曜日の今日は、梅田グランフロントで開催されている「世界を変えたレコード展」

を観に行きました。

www.kanazawa-it.ac.jp

展示は7月23日までですが、今日は立川直樹氏のトークショーがあり、申し込んで当選しましたので行ってきました。

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聴衆はさすがに私と同年代の方が多かった。

立川さんの発言で印象に残ったのは「レコードジャケットは、2000円程度で買えるアートである」 というもの。

 

トークショーの後は展示を見に行きました。グランフロントの北館地下一階の一番端での展示でした。

 

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展示はこんな感じ。 

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エスソングス(ジャバラではなくブック型)は立体的に展示。

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カラーレコードのコーナーもあります。

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 シングル盤のコーナーで個人的に欲しかったもの。

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実際にレコードを聴けるコーナーがあり、そこにはこんな超貴重盤もありました。

 

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 最後に、ピンクフロイドのウマグマの中の人になれるコーナーがありました。

 

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 ちょうど見終わったときに、立川直樹さんがいらっしゃったので記念撮影をお願いしたら快く応じていただきました。ありがとうございました。

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なお立川氏とのギャラリーツアーが7月9日、23日にも開催されます。いずれも14時から。

なかなか見応えがあり、細かく見れば見るほど楽しめます。無料なので何回も行けるのがよいところ。 私もまた見に行こうと思います。