弁護士大久保康弘のブログ

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京都2017秋の特別公開 南山城(現光寺、常念寺、西念寺、大智寺、常念寺精華町)

毎年春、秋の恒例の京都非公開寺院特別公開。今回は南山城の寺社が公開されるということで、現光寺、常念寺、西念寺、大智寺、常念寺(精華町)の5ヶ寺を訪問しました。このあたりは一般の方には交通の便がよくなくて不便だと思いますが、私の家からは近く車で行くことができるので有り難いです。

 

まずは現光寺に行きます。加茂駅を目指して走りますが、加茂には何回か行ったり帰ったりしていますが、163号線を走るのと違って毎回方向がよく分からなくなります。今回も途中でよく分らなくなり南加茂台ニュータウンに入りましたが、何とか加茂駅の付近に出ることができました。

 

加茂駅からしばらく走ると現光寺の臨時駐車場が見えてきました。ここは広い臨時駐車場があるのでありがたいです。車を止め、それほど歩くこともなく着きました。

ここは無住になっており、海住山寺さんが管理されているようです。

 

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この本堂の手前に新しい収蔵庫があり、小さいので10人ほどで交替して入ります。その中に重文の十一面観音座像が祀られています。坐像というのが珍しいですね。お顔はきりっとした感じです。

 

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周りには四天王が取り囲むように祀られています。 

拝観の手引きより増長天像を。

 

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次に多聞山常念寺(木津川市)に行くことにします。ここはそれほど離れておらず、さきほどの現光寺で詳しい地図をもらえたのでそれを頼りに運転していきます。迷うことなく着きました。

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ここは駐車場があるにはあるのですが、タクシーが止まっていたりして止められず、少し行きすぎたところに、迷惑にならない場所があったので止めました。

 

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少し石段を登ると広々とした空間が広がります。 

本堂です。

 

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天台真盛宗の本山ということですが、建物は結構新しく、奥には大きな観音があります。

本尊は阿弥陀如来南北朝時代のものです。

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南北朝時代。後ろはもちろん最近作られた物です。

釈迦、薬師、阿弥陀のそれぞれが三尊とされていました。

この地蔵菩薩半跏像は平安時代後期のもの。

 

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続いては西念寺に行きました。

ここは加茂より木津駅に近いのですが、道がよくわからず、そのうち広いニュータウンのようなところに出てしまいました。何とか踏切を渡り府道に出て、鹿背山のバス停まで来ました。ここから分岐します。

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 ここも駐車場がよく分からなかったのですが、手前に車を停める場所はありました。

ここは平地から山に少し入った集落の奥にあり、静かな隠れ古寺という風情があります。宗派は西山浄土宗です。

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本堂では阿弥陀如来、薬師堂では薬師如来を拝観。

 

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また千手観音像も本堂にて拝観できました。

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次は木津の最後になる大智寺です。国道24号線が木津川を渡る橋のたもとにあるのですが、近くまで来たのに最後のところで道が分からない。

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国道をくぐる手前(東側)にパチンコ屋さんがありそこてに止めて歩きました。

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厨子の中に文殊菩薩と十一面観音がありますが、暗いので説明員の人が照明を当ててようやく見えます。

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さて最後は精華町の方の慈親山常念寺。祝園駅の東にあり、道もだいたい分かります。

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近くに臨時駐車場があって有難く停めさせていただきましたが、帰りに見てみると係の人のためということでした。寺に入る道は細く軽自動車しか入れません。少し北に駐車場がありますがこれは他の寺の駐車場ですので停めないようにして下さい。 

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 ここは融通念仏宗の寺です。本山は平野の大念仏寺。

 

 

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ここでは薬師堂にて平安時代前期の菩薩型立像を拝観。重文です。

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 薬師堂にあることからも推測できるように、以前は左手に薬壺を持つ手を後補されて薬師如来とされていましたが、現在では神仏習合的な菩薩形立像とされています。菩薩形立像はこの間大阪でも同じ呼び名のものを見ましたがかなり違っています。

 

 以上5ヶ寺、こういう機会でもなければなかなか拝観できないお寺に行くことができて楽しく過ごせました。

三連休の行動記録

 

先週金曜からの三連休はかなり充実していました。

まず金曜日は京都に。和久傳で昼食を食べました。

柿の器にほうれん草の白和え

 

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 雲丹と木の子の茶碗蒸しあんかけ

 

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 海老いも饅頭、鴨ミンチ入り

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子持ち鮎のかまめし

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お菓子 白いんげん餡をいただきました。

それから京都国立博物館に行き、国宝展(3期)を見ました。この模様はまた別エントリで書きます。


土曜日は朝から恒例の、「京都非公開寺院特別拝観」で公開されている、南山城の5ヶ寺を訪問しました。これも別エントリで書きます。2時半頃には家に帰り、それから昼寝したので休めました。


日曜日は朝から買い物をして昼前から出かけて京都に行きました。この日は西陣方面で「京都非公開寺院特別拝観」で公開されている大将軍八神社と報土寺を目的にしていましたが、夜の予定まで時間があったので、晴明神社を経て冷泉家を訪問しました。

そして出町柳から京阪特急に乗り、丹波橋から京橋までの間に熟睡して大阪に。四ッ橋のライブハウスで知り合いのライブを見ました。

3日間続けてこれだけ活動したのですが、土曜日の昼寝が良かったのかさほど疲れることはありませんでした。

柳沢淇園@大和文華館

 

近鉄学園前駅からほど近い、大和文華館にて開催されている柳沢淇園展を見ました。

 

「柳沢淇園」の画像検索結果

 

赤穗浪士で有名な柳沢吉保甲府藩の家老の家に生まれ、後半生は大和郡山に転封となりました。柳沢吉保の偈も展示されていました。

 

「柳沢淇園」の画像検索結果

濃いですね。 

 

柳沢淇園は、1703年生まれ、1758年死去で、江戸中期頃に活躍したことになりますが、この布袋などは、すでにデザイン的要素が現れています。大黒も似たような構図でした。

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このようなデザイン的要素が後の鶴亭や若冲につながっていくということで、鶴亭(

1722-85)の画も展示されていました。ちなみに若冲は1716年生まれ、1800年没です。

 

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また柳沢淇園は書簡も面白く、同じ紙に一行おきに墨と朱で交互に書いたり、スペースを区切って3つの内容で書いてみたり、変わった試みをしていました。

晩年には瀬戸内海と日本海をつなぐため、市川と丸山川をつなぐ運河開発にかかわったようで、その書簡も出ていました。壮大な構想ですがさすがに無茶で、これで命を縮めたとも言われています。

11月12日まで。 

追悼 遠藤賢司

遠藤賢司の訃報に接しました。

 

中学生の頃1973年12月27日、なんばの高島屋ホールで、六番町コンサートというのをやっていて、何と100円だったので見に行きました。他に金森幸介、布谷文夫が出演。

曲目はあまり覚えていませんが、「満足できるかな」を延々と熱演して盛り上がっていたことは覚えています。

 


満足できるかな / 遠藤賢司

 

この当時はロック魂を持ちながらも基本的にはフォークでしたが、パンクの登場に触発されて大変身を遂げます。

 その成果が「東京ワッショイ」

東京ワッショイ

東京ワッショイ

 

いきなり髪も短くなって大変身。

 


東京ワッショイー遠藤賢司

 

これは衝撃的でした。

 

その後も「不滅の男」などの名曲を生み出していました.


不滅の男 / 遠藤賢司

 

また「輪島の瞳」に見られるように幅広い題材を取り上げており、それは近年になっても変わることはありませんでした。

2014年のアルバムがこちら。

恋の歌(紙ジャケット仕様)

恋の歌(紙ジャケット仕様)

 

 

このアルバムのラストが「真央ちゃんとヨナちゃん」。

このテーマで曲を書いた人はこの人しかいないだろうと思います。

およそ50年を駆け抜けた遠藤賢司

 

素晴らしい純音楽の世界を残してくれたことに感謝します。

 

国宝展(第1期、第2期)@京都国立博物館

10月3日から、京都国立博物館で「国宝」展が開催されています。

 

 

現在は第2期ですが、1期、2期に1回ずつ、見に行きました。

第1期は3連休の最後の9日の月曜日に行きましたが、入り口で40分待ちと言われました。ただ、建物の中に入って行列に並んでいたので、日差しや気温の高さは気になりませんでした。30分程度で入場できました。

第2期は台風の接近する22日に見に行きました。台風接近ということで空いているかと思いきや、雨の中外で並ばされました。これは旅行で京都に来られている方々が雨のため国宝展に集中したからではないかと思います。

いずれにしても混雑は免れないようです。

 

今回はいろいろなジャンルから選ばれていましたが、まずは3階の書から。書については1期、2期で展示替えが多くあり、2期では空海の聾瞽指帰 が見ものでした。

 

ろうこしいき上巻・下巻

次は考古。

ここでは3つの土偶と、火焔型土器が見ものです。特に火焔型土器はなかなか見られません。私も初めて見ました。

 

 

2階は絵画。第1期、第2期では、雪舟の国宝6点がまとめて鑑賞できる室がありました。中でも毛利博物館が所蔵する山水長巻はこれまで見る機会がなく、堪能できました。

 

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この絵画は、1期、2期では地獄絵が多く、聖衆来迎寺の六道絵、地獄草子などは先日奈良国立博物館源信展で見たものでした。 

3期以降は肖像画が見られるようです。

 

1階は彫刻、刀剣などですが、2期の目玉は京都龍光院曜変天目茶碗。

静嘉堂文庫美術館藤田美術館にもありますがそれぞれ見たことがあり、龍光院のものはめったに公開されないので見ものです。初めて観ましたが素晴らしい輝き。

 

 

館内で近くで見るための行列がありましたが、遠くからでは茶碗の内部の輝きがほとんど見えないので、これはぜひとも並ぶべきです。

2期は10月29日まで。3期、4期もできれば両方見たいと思いました。

 

 

 

 

超不良馬場の菊花賞

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台風が接近して開催が危ぶまれた菊花賞を見てきました。

もともとこの日は京都国立博物館の「国宝」展第2期を見てから菊花賞を見る予定にしていたので、多少雨が降っても見に行く予定でしたが、台風が接近しているとなると考えものでしたが、どちらも中止にならないということで見に行きました。

国宝展の記事は別途書きます。

国宝展に着いたのが11時半ころで、1時半くらいに出ることができたので近くのココイチでメンチカツカレーを食べてから京阪に乗り競馬場へ。

さすがに空いており、スタンド内で座ることができました。

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菊花賞の前の10レースの単複が的中したので幸先良くスタートを迎えることができました。

レースは凄まじい消耗戦になりました。先行していた馬は順に脱落していき、残った馬がバテバテになりながらも死力を振り絞って戦うというものすごいレースになり、全ての馬がゴールを駆け抜けるとすぐに走るのをやめてしまうほどでした。

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勝ち時計は何と3分18秒9。菊花賞史上最も時計がかかっただけでなく、春の天皇賞3200のタイムのほとんどよりも遅いというもの。上がり3ハロンは40秒、ラストは13秒9と、数字がレースの過酷さをあらわしています。凄いレースを観ることができました。勝ったキセキにはぜひ凱旋門賞に挑戦してほしいと思います。