昨日は多少早く帰ることができたので、先日、イマジカBSで放映された「ノーウェアボーイ」の録画を見ました。2009年のイギリス映画で、若き日のジョン・レノンの姿を描いたものです。
ストーリーは、ジョンの家族(母親と叔母との関係)と、音楽活動(クオリーメン)の2つを軸に展開します。音楽活動面では、後にビートルズへ発展するクオリーメンの演奏シーンがなかなか見ものでした。また、セントジェームズ教会でのジョンとポールの出会いのシーンは「ビートルズはここから始まった」と思うと感慨深いもので、ポールは初登場のこのシーンから、「こいつはただ者ではない」感に溢れていました。
一方、家族関係のストーリーでは、離れて暮らさざるを得ないが、音楽に理解がある実母と、ギターを処分してしまうような厳格な叔母という対照的な存在の間で成長してきたジョンが、悲劇的な事件を経て大人になるまでの様子が描かれます。
映画のラストで、ジョンはハンブルグに旅立ちます。ここで人間としてもミュージシャンとしてもジョンは思春期に別れを告げ、新たな旅が始まります。
ビートルズのジョンではなく、まだ何者でもない一人の若者を描いた青春映画の秀作だと思います。