今回で最終回です。最後に、犬島での公演をまとめてみます。
犬島は岡山県にある小さな島です。行きは旅行気分で、岡山駅前からバスに乗り宝伝港というとても小さい港に着き、そこから小さい船に揺られて着くのがとても楽しいのですが、帰りとなると岡山駅に着くのが夜の10時くらいになり、難波からの電車がなく、深夜バスで帰ったこともありました。
維新派の犬島公演は2002年カンカラが最初で、これにはワタルも登場するのですが残念ながら私は見ていません。
台湾の、灰色の牛が背伸びをしたとき(2010)
私が初めて犬島まで維新派の舞台を見に行ったのは2010年のこの舞台でした。<彼>と旅する三部作の最終作です。
舞台には色とりどりのシャツが大量に干してありました。
ストーリーはアジアの海に広がる多島海につながるもので、日本から海を渡り、また海から日本に渡ってきた人の物語でした。
開演後しばらくして日没が迫り、精錬所跡の煉瓦の煙突と月の組み合わせが素晴らしく、しばし見とれていました。
風景画(2011)
この作品は東京バージョンもあるようですが、私が見たのは犬島のバージョン。
犬島の中の入り江にて、干潮の時間に合わせて昼間に上演されました。よって帰りは楽でした。
上演場所に向かって歩いていると、松本雄吉さんが歩いておられ、なぜかおばあちゃんに叱られていました。
入り江にキャストが並び、いつもより動きが少ないのですが、伝言ゲームのような発声が印象的でした。
MAREBITO(2013)
再び犬島の精錬所跡付近で上演されたこの作品にはワタルが出てきます。最初は学校で、次第に日が暮れ、そこからアジアの多島海へとイメージが広がります。
私が公演を見に行った日は、降水確率が70パーセントで、これは濡れることを覚悟して、半ズボンで行き、帰りは違うズボンに履き替えようと思っていたのですが、幸いにもカンカン照りで、雨は降りませんでした。この日は公演が終わってから高松に行く予定を立てたのですが、高松行きの船が予約できず、岡山に戻り岡山からのマリンライナーの出発が遅れていたので何とか間に合い、かなり遅くなりましたが、高松のすし中川で寿司を堪能しました。
<補遺>
これ以外に、平城京跡で行われたパフォーマンスも見ました。フリーの公演で、自転車に乗ったおっさんが悠々と前を通りかかったりして、なかなかシュールな光景でした。