前回、国宝GETについて書きましたが、今回はその実践篇として、奈良国立博物館にて開催中(9月19日まで)の「忍性-救済に捧げた生涯」展に行ってきましたのでそれについて書きます。
http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2016toku/ninshou/ninshou_index.html
忍性は、鎌倉時代の律宗の僧で(1217-1303)、ハンセン病患者の救済に尽くした僧として知られています。
展示としては、忍性と関わりの深い、
額安寺(奈良県)
極楽寺(鎌倉)
称名寺(鎌倉)
竹林寺(生駒)
などの寺院の所蔵、また金沢文庫の所蔵が多いです。
西大寺、唐招提寺、極楽寺、称名寺、金沢文庫はいずれも訪れたことがありますが、今回の展覧会で見ることができた物は公開されておらず、この機会に見ることができて、とても有り難く思います。
仏像は、普賢菩薩、極楽寺の清涼寺式釈迦と十大弟子などを見ることができます。
さて肝心の国宝は、文書が多く、西大寺の鉄塔が見ものです。
忍性書状 審海宛
額田寺伽藍並条里図
興正菩薩叡尊坐像 像内納入品
西大寺 鉄宝塔
西大寺 五瓶舎利容器および 金銅火焰宝珠形舎利容器
大乗本生心地観経(極楽寺版) 巻第一・巻第八(称名寺 金沢文庫保管)
関東御教書(東大寺)
頼照書状(東大寺)
これが今回の前期展示で見ることができた国宝です。
後期ではもう5点の国宝を見ることができるようです。
ただ今回の目玉は、自分で国宝GETと言っておきながら何ですが、唐招提寺に伝わる重文の「東征伝絵巻」の全巻展示(前・後期で半分ずつですが)です。鑑真和上が日本に渡来される物語を全5巻の絵巻にしたものですが、これが圧巻でした。
もう一つ、興味深かったのが忍性の骨蔵器。額安寺、竹林寺、極楽寺のそれぞれの五輪塔に遺骨が納められているのですが、それぞれの骨蔵器と納入品が展示されており見比べることができます。
さて、国宝GETには本館の奈良仏像館に行くべきでしょうが、もう何回も行っているので今日はパスして、近くの「頭塔」を見に行くことにしました。
奈良公園の南の端まで歩くと浮御堂があり、そこを超えるとバス停があり、「ウェルネス飛鳥路」というホテルがありますのでそこで協力金300円を支払い、駐車場の奥へ行くと見学路に入れます。古いガイド本では違うところに行くように書いてあるものか゛ありますが、現在はここからでないと行けません。
見学路はかなり近いのでなかなか全体の写真を撮るのは難しいのですが、こんな感じです。
さてここから近鉄奈良駅までならまちを歩いて帰るのですが、お腹が空いて、何か食べようと思ってもいまひとつ適当なところが無くどうしようかと思っていたところ、下御門商店街まで行くと、何と流しそうめん大会をやっていました。100円でつゆを買えば食べ放題という、とても有り難いイベントでした。
http://www.shimomikado.com/news.php
ということで昼食は流しそうめん。この下御門商店街はゆるやかな坂になっており、それを生かしたグッドアイディアでした。