、既に各紙で報道されていますが、先日JR西日本が広島県三次市と島根県江津市を結ぶ三江線の廃止を表明しました。
三江線は30年ほど前に一度だけ江津から乗ったことがありますが、ちょうど桜の季節で、いくつかの駅では桜がきれいでしたが、次第に江の川しか見るものがなくなり、非常に地味な路線だったという印象があります。
三江線廃止については、仕方ないのではないかという論調が多いですね。
たとえばこの記事
鉄道ニュース週報 (35) JR西日本、三江線廃止を表明 - 「地域に必要」だけでは生き残れない | マイナビニュース
ですが、三江線の廃止について、近くの木次線と対比させて論じています。
以下、この記事からの引用です。
「地域のために存続させたい」をごり押しするのではなく、「JR西日本にとって魅力的な路線になる」という方策を打ち出せたら、JR西日本も三江線を軸にした集客戦略を検討できただろう。
現在、(4)の戦略(引用者注 鉄道事業者にとって経済効果があるという戦略)を実行している路線がある。木次線だ。三江線と同じく、島根県と広島県を結ぶ路線だ。木次線にはトロッコ列車「奥出雲おろち号」がある。その運行費用は沿線自治体の経済連合体「出雲の國・斐伊川サミット」が負担している。参加している自治体は出雲市・雲南市・奥出雲町・飯南町だ。地域の観光振興だけではなく、魅力的な列車に支援して、山陽・近畿方面からの集客を狙う。それはJR西日本の収益に貢献する。(中略)三江線も観光列車として、「三江線神楽号」というラッピングトレインを運行しているけれど、残念ながら地味で、遠方の旅行好きの琴線に触れていないように思える。
確かに、トロッコ列車「奥出雲おろち号」はまだ乗車したことはありませんが、パンフレットもあり、乗ってみたいと思わせる魅力的な列車です。これに比べて三江線はあまりに地味すぎました。
また、路線自体はローカル線ですが、観光資源に恵まれた路線として秋田県と青森県を結ぶ五能線があります。五能線についてはこんな本も出ています。
五能線も乗ったのはかなり昔のことになりますが、そのときはこの「五能線物語」にも出てくる「ノスタルジックビュートレイン」に乗車しました。前に座っていた年配の女性から果物をもらったりしていたのですが、その人が急に「頭がおかしい」と言い出して、これは急病ではないかということで車掌さんに連絡してもらい、確か深浦駅で救急車が来るまで停車して待っていたという記憶があります。
「五能線物語」によれば、このノスタルジックビュートレインを走らせたことが、観光路線として再生する第一歩だったということです。その後、「リゾートしらかみ」というヒット商品を出すことで、五能線自体の知名度が上がり、地域活性化につながりました。この本ではその取り組みについて書かれています。
この五能線のように活性化することもなく廃止されてしまう三江線ですが、廃止と決まったからにはもう一度乗りに行きたいところですが、取りあえずは予定を組んでみました。これは単なる自分の覚え書きですが興味ある人は読んで見て下さい。
①三江線のみに焦点を当てたプラン
新大阪6:00(みずほ601)→7:26広島7:53→三次9:57→14:49江津14:52→17:33出雲市17:52→19:11米子19:23(やくも30)→21:36岡山21:44(のぞみ98)→22:28新大阪
朝が早いので新大阪付近のビジネスホテルに泊まらないといけませんが、それでも広島から三江線経由で山陰に出てぐるっと一周日帰りで行けるのは驚きでした。
なんば8:20(バス4800)→12:00米子
梅田8:30(バス4800)→12:05米子12:46→15:14江津15:17→18:47三次
ホテルα1 (参考価格4630円)
三次6:55→8:17備後落合
9:22→10:38亀嵩11:01(奥出雲おろち号)→12:39備後落合12:59(奥出雲おろち号) → 15:52木次15:55→16:28宍道
宍道17:06(バス)→22:10梅田
こちらは三次市で一泊します。もちろん新幹線とやくもでも行けますが、あえてバスを使ったプランにしてみました。なお奥出雲おろち号は週末しか運転されていません。備後落合で4時間以上待たされるのも何なので、木次線は途中まで行ってまた戻ることにしました。
最後のほうはマニアックな情報になってしまいました。申し訳ありません。