日曜の夜11:15からテレビ朝日系列でオンエアされている「関ジャム」という番組は、なかなか濃い音楽番組で勉強にもなります。今年になってから毎週見るようになり、毎回楽しんで見ていますが、4月30日放映の回では驚きのシーンがありました。
番組冒頭でその回の内容がちらっと紹介されるのですが、そこで、「おおこれはまさかアレでは」と思わせる画像がありました。見てみたらやはりやはり「アレ」、すなわちメロトロンでした。
メロトロンとはキーボードの一種で、プログレという音楽ジャンルでよく使われます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AD%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B3
当日の放映ではいくつかのコーナーがありましたが、3つ目の「機材の森からこんにちは」と題した、音楽プロデューサー島田昌典氏の購入した機材を紹介するコーナーが見ものでした。島田氏の自宅にはスタジオがあり、そこには、いろんな種類のキーボードが大量にあり、中にはミニムーグなどもあったのですが、メロトロンも鎮座しておられました。
そして番組では何とその内部、テープがずらり並ぶところをを見せてくれたのでした。お茶の間にメロトロンの内部が公開されたのです。
続いて音を出してくれたのは良かったのですが、残念だったのはフルートの音色だけしか聴けなかったことです。やはりメロトロンといえばストリングスの音色ではないでしょうか。まあ、最近の曲で使いやすいのはフルートだとは思いますが。
さてこのエントリでは、メロトロンが存分に聞けるアルバムを5つ選んでみました。
まずはメロトロン界のキングといえば、このキング・クリムゾンしかありません。
- アーティスト: キング・クリムゾン
- 出版社/メーカー: WHDエンタテインメント
- 発売日: 2008/03/26
- メディア: CD
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この中の「エピタフ」は、ザ・ピーナッツや西条秀樹がカバーしていたことでも知られるように、日本人好みの泣きのメロディラインとメロトロンの音色が絶妙にマッチしている名曲です。
KING CRIMSON - EPITAPH (GREG LAKE VOCALS) BEST VERSION
次はメロトロンを使わなくなってから世界的大成功を収めたバンド、ジェネシスです。
冒頭のメロトロンのソロが圧巻。 何でもストリングスとブラスの両方の音が出る位置にheadを設置して出した音のようですが、初めて聞いた時その荘厳な曲調にひれ伏してしまいました。さすがに村上春樹に「大げさな名前」とけなされるだけのことはあります。
次は21世紀になって出現した北欧のクリムゾンフォロワー、アネクドテン。
来日公演を見ましたが、何と3台のメロトロンを持ち込んでパフォーマンスをしたように、メロトロン愛にあふれたバンドです。北欧らしく凍てつくような音色が特徴的です。
デビューアルバムの「カレリア」が見つからなかったので代わりにこの曲を。
次はイタリアンロックの雄PFM。
冒頭の「人生は川のようなもの」のラストが凄い。5:38くらいから洪水のようなメロトロンが流れてくるのですが、さらにその上に、ストリングシンセをかぶせてドラマチックさを増しています。
Premiata Forneria Marconi (PFM) - River of life
最後はアメリカ代表ですが、あまり知られていませんがすごいバンドです。パブロフズ・ドッグ。
このアルバムでは全面的にメロトロンが使われていますが、中でも「ファストガン」「地下鉄スーのテーマ」でのメロトロンは圧巻で、哀愁漂うメロトロンの音に、このバンドならではの泣いているようなボーカルが乗ると、独特の哀愁を帯びており、アメリカのバンドとは思えない雰囲気があります。
ということでメロトロンを存分に楽しめる5枚のアルバムを選んでみました。
次回は「メロトロンこの5曲」と題して、メロトロンがフィーチャーされる曲を5曲紹介します。