7月25日は天神祭でした。
当日の夕方は、事務所で仕事をしていたのですが、ドンドンと太鼓の音が聞こえたので、行列が来たかなと下に降りたところ、ちょうど猿田彦さんが通るところでした。
この猿田彦さんは写真で見るようになかなかユニークな風貌をしており、見た子どもが泣いていましたが、風貌だけでなく、経歴というか伝承もユニークです。
天孫降臨の際、天照に遣わされたニニギのミコトを地上で出迎えて導いた国津神が猿田彦。だから天神祭でも先導役を務めているのですが、まず第1に天孫族ではなく、降臨される地上にいること。それで神なのか、という疑問が湧きます。
また、先導役といえば聞こえがいいのですが、もともと日本にいた勢力からすれば裏切り者、天孫族に内通した者のような気がします。
内通して天孫降臨を実現させた功績に対する褒賞として、神として祀られたのではないかという気がします。
妻はアマノウズメノミコというのも面白い。天岩戸に隠れた天照大神にそこから出てもらうため、外で踊った芸能の神様です。
猿田彦は最後に、比羅夫貝という二枚貝に挟まれ溺れて死んだというのですが、女に溺れて死んだということでしょうか。あるいはもはや用済みになったのでハニートラップで消されたということでしょうか。
登場から最後までユニークな存在です。
この猿田彦を祭神とする神社は、伊勢の内宮の近くの猿田彦神社と、鈴鹿にある椿大神社が代表的なものです。
椿大神社には2013年7月に一度、参拝したことがあります。伊勢内宮でのお白石持ち行事に参加させいていただいた帰りに寄りました。
椿大神社は、この地図にあるように亀山駅から北の方向にあります。
みちびきの神となっています。
本殿です。
境内にはアメノウズメノミコをお祀りする鈿女本宮もあります。
このあたりはヤマトタケルの墓という伝承がある能褒野も近く(上掲の地図のちょうど真ん中、井田川と369を直線で結んだ真ん中あたりの緑色の部分が能褒野神社です)、古代の伝承が色濃く、なかなか興味深い地方です。