映画「サーミの血」をテアトル梅田で見ました。
映画館で映画を見るのは久しぶりです。最近は昼食後居眠りをしてしまうことが多く、映画を見に行っても寝てしまう危険性が高いからです。
スウェーデン北部、ラップランドに暮らすサーミ人の物語ですが、実はこの映画が公開されると知った時、「自分が見ないで誰が見るんだ」という気持ちになりました。
というのも、以前からサーミ人というか、その音楽である「ヨイク」に関心があったからでした (そんな人は少ないと思いますが)。
私がサーミ人とその歌であるヨイクに興味を持つようになったきっかけは、ピーター・ガブリエルが主催しているWOMADで紹介されていた、マリ・ボイネというサーミ人の歌手の歌を聴いて衝撃を受けたことがきっかけでした。
ヨイクは、独特な節回しで唸るように歌われます。
Mari Boine - I Come From The Other Side
そして2012年の12月、フィギュアスケートの全日本選手権が札幌で開催されたことから、観戦した際に北海道大学を訪れるとサーミ人をテーマにしたこのような展示が。
札幌で2泊したのですが、日曜日の午前中から昼にかけて時間があったので、北大や時計台という札幌中心部を観光した際、偶然この「北極圏のコミュニケーション 境界を越えるサーミ」という展示に出くわしたのです。
民族衣装。青と赤が印象的です。
トナカイの展示。
毛皮でできた冬用のテント。
という訳で、なぜかサーミ人とヨイクには関心というか縁があったので、この映画のタイトルを聞いておおこれは見なければ、と思ったのでした。
内容はこのチラシに書いてある通りです。
放牧学校という、サーミ人だけが学ぶ学校に通う主人公の少女は、成績がよく外の世界に出たい、進学したいと思うようになります。
ダンスバーティで知り合った男子学生を頼ってウプサラに行きますが、相手にされず、何とか学校に潜り込みますが、なかなか馴染まない。友達に招待された際に、「ヨイクを歌って」と言われ、意を決して歌います。
その後は映画では描かれていませんが、冒頭で妹の葬儀のため帰郷したのが何十年ぶりかであり、息子もいることからすれば、学校に行くことができたのでしょう。
ラップランドの風景も透明感があり美しいものでした。
なおパンフレットに書かれた宮台真司の文はひどいものでした。
なお、先ほど触れたマリ・ボイネは健在で、何と今年新しいアルバムをリリースしたようです。
これが新しいアルバムSee The Woman。
この映画とサーミ人、その音楽を紹介できたことを嬉しく思います。