弁護士大久保康弘のブログ

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フィギュアスケート グランプリファイナル

グランプリシリーズも6戦を終え、大一番グランプリファイナル。羽生君が去年に続いて欠場となりましたが、女子は紀平梨花ザギトワの対決で例年にない盛り上がりをみせました。

ザギトワが先に2連勝し、紀平がフランス大会を制して迎えたファイナル。紀平はSPでついにトリプルアクセルを決め、82.51とこの時点でザギトワを上回る世界最高点で首位発進。

そしてフリーでは冒頭のトリプルアクセルが両足着氷でダウングレードとなりましたが、これでその日のトリプルアクセルの調子はいまひとつだと考え、続いてのジャンプはトリプルアクセルを決めてセカンドは2回転に変えてきれいに着氷しました。そして何より凄いのはここでのセカンドが2Tとなったことから、セカンド3回転を後半の3Lzの後につけるということかがジャンプに回すという冷静さで、見事フリーでも150.61で1位、完全優勝となり、五輪金メダリストを破ったということもあり大ブレイク。日曜のスポーツニュースだけでなく月曜のワイドショー、さらに火曜、そして水曜日の凱旋帰国までずっとテレビで放映され注目を浴びていました。

 

 

ファイナルで優勝した後、「紀平さんはこれまでファンの間で注目されていたの」と聞かれることがありました。

 もちろんその通りで、私がこれまで会場で紀平選手の演技を見ることができたのは、2016年の近畿選手権ジュニア、西日本選手権ジュニアと、2017年のジュニアグランプリファイナルというジュニアでの3戦のフリー、そして全日本のフリーと合計4回で、今年のNHK杯フリーが5回目でした。

 

昨年のジュニアグランプリファイナルでは冒頭の3A+3Tは決めましたが、次が1Aとなってしまい、会場では歓声とため息が聞かれました。しかし続く全日本のフリーでは見事に3A+3Tと単独3Aの2回の3Aを決めていました。この時既にTESが69.69と宮原を8.65上回っていたのですが、宮原のPCSが74.41と圧倒的に高く61.76の紀平を12点以上上回っていたため、フリーで2位、全体で3位でした。

このように、昨年の全日本ではジャンプは決めていましたが演技の印象は宮原の方が印象深く、宮原のPCS12点高かったのも納得でした。

しかし今年になっての成長ぶりは凄まじいもので、NHK杯では紀平67.55、宮原71.50とその差は縮まり、今年のファイナルでは紀平72.40宮原69.56と逆転していました。

このように紀平のPCSが急上昇したのは、フリーの曲のスケールの大きさと、それに負けないスケールの大きな滑りでしょう。

 

さてその紀平選手の良さですが、まずは身体面で、下半身だけでなく上半身も強靭なことが挙げられます。ジャンプの回転には上半身の強靱さが必要ですし、またステップも上半身の強靱さがあってこそ大きく魅力的な動きができるわけです。音楽的センスにも優れており、演技構成点の高さにつながっています。

またインタビューを聞いても、とても16歳とは思えないしっかりした考え方で、頭の良さがうかがわれます。このまま順調に伸びて行くことと思いますが、まずは今週末に門真で行われる全日本選手権。女子の2日間はチケットを確保できたので楽しみです。