弁護士大久保康弘のブログ

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2017全米女子SP

続いては全米選手権女子シングルSP。ほとんどネイサン・チェンの一人舞台となった男子に比べ、女子は多士済々という印象です。

今大会出場していない選手で一番残念なのがポリーナ・エドムンズ。彼女のジャンプは、初期の浅田真央を彷彿とさせる、最近では珍しいふわっとしたジャンプで、今大会で見ることができず残念です。

さてSPの内容ですが、意外といっては失礼ですが良かったのがキャロライン・ジャン。昨年は身体が重く、見ているのが辛いような動きだったのですが、ところがどっこい、生きていたという感じで復活しました。拍手を贈りたい。

反対に、残念だったのがコートニー・ヒックス。昨シーズンのNHK杯では2位、今シーズンのロステレコム杯では3位とグランプリの表彰台常連になってきていたのに、SPではミスが多くて残念でした。

そしてグレーシー・ゴールド。昨シーズンの全米のフリーは、一つも落とせないという緊張感の中、パーフェクトな演技を見せて優勝したのですが、今シーズンのグランプリは意外な不振で、コーチも変えて何とか全米に間に合わせました。冒頭立ち位置のやり直しから始まり、3Lz+3Tは最初のジャンプが転倒かと思うくらいバランス崩したのですがセカンドを跳んで立て直すことができました。また、独特の幾何学的な動きは健在。しかし3Fがダブルになってノーカウントと5点くらい損をしたのは痛い。64.85でぎりぎり最終グループに残りましたが。 

全米は全日本と違いジュニアと一緒に開催されるので、若手は少ないのですが、そんな中でテッサ・ホンは昔のキャロライン・ジャンを思わせる演技で今後有望です。

そしてSPで首位に立ったのがカレンチェン。昨年も全米に出ていましたが、スピード任せで暴走気味で転倒していましたが、今年はスピードをうまくコントロールできるようになったのか見事な演技でした。3Lz+3Tは第1ジャンプが大きい。スパイラルも美しい。テクニカルは40超えで72.82と堂々の首位発進。

そしてベテラン勢からはワグナーと長州未来が好演技。

ワグナーは、顔つきが変わって痩せた印象。冒頭に3F+3Tを決め、よく踊っていた印象でした。最後の2Aだけは-0.5で70.94と3位。 

長洲未来の曲はショパン。冒頭の3F3Tは豪快。動きは明確でよい。3Loは両脚着氷かな。ラストはドヤ顔だったな。SP70超えは、全米で初優勝した時とその2シーズン後の全米とトリノの世界選手権でいずれも70点台を出した(世界選手権はSP首位でした)もののその後7シーズン70台は出ず、今年のオータムクラシックで7シーズンぷりに70台を出して復活を印象付けたものの、グランプリではいまいちの成績でしたが、ここで決めてみせました。71.95は素晴らしい。SPはカレンチェンに次いで2位。

という結果でしたが、全日本と比べて3点くらい全米のほうが高めの得点ではないかと思いました。ワグナーと長洲の今日の演技では全日本では70を超えることは難しいでしょう。