大阪市立美術館に木×仏像展を見に行きました。
天王寺公園の一角にあり、公式なアクセスは天王寺しか出てきませんが、地下鉄の恵比須町、動物園前からも行けます。
土曜日の3時半ころに行きましたが、空いていてじっくり拝観することができました。
とにかく木の仏像をコレクションしました、という展覧会で、先日観た快慶展のような作風の統一感はなかったのですが、木の仏像というテーマなので質感は統一されており、楽しく見ることができました。
まずは飛鳥時代の木の仏像。この頃の特徴的な顔と体型です。妖精のような感じがあります。
東大寺の弥勒如来坐像。「試みの大仏」と呼ばれています。今回では唯一の国宝でした。
ただこの弥勒菩薩、ぎょろっとした目がサイズが小さい像だとちょっときつい感じがします。
公式サイトに写真が載っているのが唐招提寺の薬師如来立像。ただ私はこの像より、50番の江戸時代の薬師如来の方がよりなまめかしくて好きです。
四天王寺の阿弥陀三尊像は脇侍が2体とも片足を後ろにはね上げるポーズをとっているのがバックダンサーみたいで面白いですね。
西往寺の宝誌和尚立像は京都国立博物館で見たことがあります。顔が割れるという表現を思いついたのが凄いですね。
ただ中から出てくるのが、観音ということまでは分かりますが、なぜ十一面と分かるのでしょうか。
またコンパクトな箱入り仏像が2つ。その一つが下の閻魔大王(正明寺)です。
第2展示室は持国天多聞天が並び奥に四天王がずらりと並ぶなど、迫力ある展示になっていました。
そして一番奥はこんな感じ。
櫟野寺の細い仏像が3体。この観音菩薩立像は去年の東博で見ました。
このたれ目の像と対照的な吊り目の観音菩薩立像も櫟野寺から。
あと、印象に残ったのは
細密さでは本日随一の像で、彩色もよく残っていました。
また太山寺からは、あまり怒っていない不動明王(もちろん磨崖仏ではありません)も来ていました。
大門寺 蔵王権現立像は3体のそろい踏み。例のポーズを揃えて決めます。
最後は円空仏。
とにかくひたすら仏像を堪能できる展覧会でした。
同時開催の2階のコレクション展「仏画×風景」もなかなか楽しめるものでしたので、行かれた方はぜひこちらも見られることをお勧めします。
6月4日まで。