弁護士大久保康弘のブログ

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読書記録「リベラルとは何か」

河野有理先生のツイートでこの本を知り読んでみました。

教えられるところも多かったのですが、
残念だったのは多様性のところ。
「イギリスのジャーナリスト、デヴィッドグッドハートによれば、
リベラルな社会では、人種や宗教にかかわらず、すべての人を平等に処遇し、すべての人に福祉や教育サービスを提供することが目指される。
ところが移民や難民の数が増え、民族的な多様性が増すにしたがって、これらの政策への支持を維持することは難しくなる」
とあるのはその通りで、民族的な多様性は現実的なものとなっています。もちろん日本でも。そうなると、多様性という抽象的なものを、いいとか悪いとか言っている場合ではなく、日本のどこでどういう多様性が現実化しており、それは今後、日本社会にどういう影響を与えるか、まで論じてほしかったと思うのですが、そこまでは全く踏み込んでいないのが残念でした。