私が体験した維新派、
今回は野外劇その2です。
さかしま(2001)
室生口大野の運動場に、ひまわりの花が一面に咲き誇る。そのひまわりが全部抜かれていく、というお話。とまとめましたが、これでは何の話か分かりませんね。ある少女の夏の思い出の物語が、とてつもなく広い舞台で繰り広げられました。
ブログ執筆のためにオフィシャルサイトを見ていたら、中西理氏が「それぞれの方法でたどり着く」と書いていましたが、榛原の美春苑という温泉で夕食を食べ、終わってからそこに戻り泊まったのはなかなかのアイディアだったと思います。
キートン(2004)
3年振りに維新派が南港に帰ってくる!ということで楽しみにしていたのですが、何と予定していた日は台風で中止という電話をいただきました。別の日に見に行くことができてよかったです。今回まとめたように結構野外劇を見ているのですが、雨に濡れながら見たことはありません。このキートンも別の日には快晴で、快適に見ることができました。
この公演では何といっても斜めの舞台がユニーク。歯車や映写機など、アナログな機械の印象が強く、稲垣足穂の世界に近いものがありました。ワタルも出ています。
呼吸機械(2008)
維新派 呼吸機械 〈彼〉と旅をする20世紀三部作 #2 [DVD]
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<彼>と旅する3部作その2は滋賀県長浜。大阪から距離は遠いのですが新快速一本で着くので、遠足気分で出かけました。
舞台は第二次大戦中の東欧で、歴史的な出来事を背景に物語が進みます。
琵琶湖畔にふさわしい水と月の舞台!ラストでは寝釈迦のように横たわる<彼>を背景に、バシャバシャと水しぶきが上がるという、とんでもない演出で度肝を抜かれました。
透視図(2014)
大阪での野外劇ですが、南港ではなく中之島ゲートサウスピアという、南港より都心部に近い便利な場所でした。屋台村にはヒプノシスのジャケットを連想させる綱渡り芸人も。
舞台は4列×4の島のように並び、その奥は川、さらに背後に高層ビル街が見えるという見事なもの。今回の出演者は、跳躍力が必要でした。
トワイライト(2015)
奈良県曽爾村での上演。榛原からバスに乗り現地に行きましたが、長いトンネルを何回か通り抜け、ようやく山深い現地にたどり着きました。屋台村で鮎を食べようとしたらなかなか焼けず、開演になってしまいました。トワイライトの名にふさわしく、次第に暮れゆくグラウンドに、ワタルが迷い込んだことから物語が始まります。椅子と靴が印象的でした。
次回で最終回です。野外劇その3、犬島での公演をまとめてみます。