弁護士大久保康弘のブログ

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読書記録 仏像と日本人

今回取り上げる「仏像と日本人」は、昨年読んだ本の中でもベストに挙げていい本ではないかと思います。

仏像と日本人-宗教と美の近現代 (中公新書)

仏像と日本人-宗教と美の近現代 (中公新書)

これまで、仏教の歴史や、仏像の歴史の本は多々ありましたが、近代以降の「日本人が仏像をどう見たか」について、歴史的にまとめた本は、少なくとも私は読んだことがありませんでした。
この本に登場する和辻哲郎白洲正子土門拳入江泰吉の著作や写真は、いずれも愛読書となっていました。またそれらの著作を読んで実際に仏像を見るために社寺を巡り、仏像に出会うことも楽しみでした。
奈良県に住んでおり、京都も近いので、思いたったらすぐに社寺へ向かい、仏像を拝観できることも、自分にとっては大きかったと思います。以前は電車に乗って駅から歩くことが多かったのですが、最近は、車で出かけることも多くなりました。東鳴川など、車でないと行きにくいところを訪問するようにしています。

そして、この本の最後を締め括るのは、いとうせいこうみうらじゅんの「見仏記」シリーズ。

このシリーズも愛読しており、読んでみて「おお、こんなところに仏像があるのか、行ってみよう」と思ったことが多々ありました。
このような自分自身の行動は、自分だけではなく、この本にある先人たちの導きによるものです。再度、自分にとって社寺探訪の意義を考えてみたいと思いました。